ブリジストン ステップクルーズはどれを選ぶ?21.7kgと27.1kgで分かれる3タイプ

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「ブリジストン ステップクルーズ」で検索してこのページにたどり着いた方は、たいてい同じところで止まっています。自転車店の売り場に3台ぐらい似た顔のステップクルーズが並んでいて、値札が71,800円と87,800円、さらに離れたところに175,000円の電動版がある。見た目はほとんど同じなのに、なぜこれだけ値段が違うのか。店員に聞く前に、自分で判断できる材料がほしい——そんな状況ではないでしょうか。

結論から言います。ステップクルーズの3タイプを分けているのは、デザインではなく「駆動方式」「サビへの強さ」「アシストの有無」の3点です。標準モデルはチェーン、デラックスはカーボンベルトドライブ、eは前輪モーターのDUAL DRIVE。ここさえ押さえれば、あとは自分の通勤・通学距離と、坂の有無と、メンテナンスにどれだけ手をかけたいかで自動的に1台に絞れます。

この記事では、ブリヂストンサイクル公式サイトに掲載されている2026年モデルの数値だけを使って、3タイプの違い、乗車可能最低身長の壁、アルベルトやカジュナと比べたときの立ち位置、そして買った後に効いてくる盗難補償やバッテリー保証まで整理します。売り場で店員に確認すべき一言も、最後にまとめました。

🚲 この記事でわかること

・標準/デラックス/eの3タイプが、どの装備で分かれているのか
・タイヤサイズ別の重量と乗車可能最低身長(142cm~・144cm~・149cm~)の読み方
・アルベルト・カジュナと並べたときのステップクルーズの位置づけ
・3年間盗難補償とDUAL DRIVEバッテリー5年保証で、購入後20日が期限になる理由

目次

ブリジストン ステップクルーズはどんな自転車か、まず3タイプの全体像から

ブリジストン ステップクルーズはどんな自転車か、まず3タイプの全体像からの解説画像

「スポーティで誰にでもフィットする」の中身は、ハンドルとフレーム形状にある

ステップクルーズは、ブリヂストンサイクルが通学・通勤向け(街乗り自転車)カテゴリーに置いているシリーズです。公式サイトのキャッチコピーは「スポーティで誰にでもフィットするモデル」。抽象的に見えますが、実際の装備に落とすと理由がはっきりします。ハンドルは幅広の「クルーザーハンドル」で、上体を起こした姿勢のまま腕を広げて握れる形状。フレームはまたぎやすい低床タイプで、スカートでも制服でも乗り降りしやすい設計です。

そのうえでカゴは幅46.5cm×奥行30.5cm×高さ17.2cm(上面)のワイドなワイヤーバスケットが付き、A4のトートやビジネスバッグを寝かせずに放り込めます。いわゆるママチャリより少しスポーティに見えて、乗車姿勢は楽なまま——この中間ポジションが、性別や年齢を選ばずに売れている理由です。

使いどころは、片道数kmの通勤、高校生の通学、買い物の兼用あたり。一方で、ロードバイクのように速度を出す設計ではありませんし、後述のとおり標準モデルとデラックスはフロント・リヤともチャイルドシートを装着できません。子どもを乗せる前提の人は、この時点で選択肢から外れます。

標準・デラックス・eの3タイプで、価格は10万円以上開く

2026年モデルのステップクルーズは、非電動が2タイプ、電動が1タイプの計3タイプ構成です。標準の「ステップクルーズ」がメーカー希望小売価格71,800円(税抜65,273円)、上位の「ステップクルーズ デラックス」が87,800円(税抜79,818円)、電動アシストの「ステップクルーズ e」が175,000円(税抜159,091円)。標準とeでは10万円以上の開きがあります。

この差は装備の積み上げで説明できます。標準はチェーンドライブのシンプル構成、デラックスはカーボンベルトドライブとステンレスパーツと2ロックを足した仕様、eはそこに前輪モーターとリチウムイオンバッテリーB310が乗る。どれも「同じシリーズの色違い」ではなく、想定している使い方が別物だと考えたほうが選びやすくなります。

発売時期も押さえておきたいところで、公式サイトではステップクルーズ eが2026年7月下旬発売予定、非電動のステップクルーズとステップクルーズ デラックスが2026年8月下旬発売予定と案内されています。モデルチェンジ直後は在庫の入れ替わりが起きやすく、店頭に並んでいるのが前年式ということもあります。カラー名や車種略号で年式を確認してから買うのが確実です。

正しい表記は「ブリヂストン」。車種略号を読めると店頭で迷わない

検索では「ブリジストン」と濁点の位置を変えて入力されることが多いのですが、メーカーの正式表記は「ブリヂストン」(ブリヂストンサイクル株式会社)です。どちらで検索しても同じ製品にたどり着けますが、公式カタログや取扱説明書を探すときは「ブリヂストン」で引いたほうが一次情報に届きやすくなります。

もうひとつ、店頭で役に立つのが「車種略号」です。ステップクルーズの700×45CがST73T7、26×1.75HEがST63T7、デラックスがST7BT7、ステップクルーズ eがST6B37。先頭のSTがシリーズ、続く数字がタイヤサイズ、末尾が年式を表す並びになっており、値札やシートポスト付近のシールに記載されています。ネット通販の商品名にも入っていることが多いので、年式違いや旧モデルの在庫処分を見分ける手がかりになります。

注意点として、略号の読み方はメーカーが公式に解説しているものではありません。あくまで見分けの目安として使い、最終的には販売店に「これは何年モデルですか」と確認してください。型番が1文字違うだけで装備やカラーが変わることがあります。

📖 用語チェック

26×1.75HE/700×45C/27×1-3/8=どれもタイヤの規格表記。前半がホイール径、後半がタイヤ幅です。HEはマウンテンバイク系、Cが付く表記はロードバイク系、分数表記(1-3/8)は日本のシティサイクルで昔から使われてきた規格で、同じ「26インチ」でもHEとWOではリム径が違い、タイヤの互換性がありません。交換時はタイヤ側面の刻印をそのまま店に伝えるのが確実です。

71,800円の標準モデルは、何が付いていて何が付かないのか

700×45Cと26×1.75HEが同じ価格で並ぶ、その1.0kgの差

標準のステップクルーズは、タイヤサイズ違いの2本立てです。700×45Cが重量22.7kg・乗車可能最低身長149cm~、26×1.75HEが重量21.7kg・乗車可能最低身長142cm~。価格はどちらも71,800円で、シフト段数も3段で共通です。つまり「値段で選ぶ」ことができない代わりに、身長と乗り味で素直に選べる構成になっています。

差は1.0kg。数字だけ見ると小さいのですが、効いてくるのは駐輪場での取り回しと、段差での持ち上げです。ホイールが大きい700×45Cは一度スピードに乗ると巡航が安定し、片道が長い通勤向き。26×1.75HEはひと回り小さいぶん漕ぎ出しが軽く、信号でのストップアンドゴーが多い街中で扱いやすい傾向があります。

使い分けの目安としては、片道5km以上で信号が少ない道なら700×45C、片道3km前後で交差点が多い市街地なら26×1.75HEが合いやすい、という程度に考えておくとよいでしょう。ただし体感は脚力や道路状況で変わるので、可能なら販売店で両方にまたがって、サドルを一番下げた状態で足がどう着くかを確かめてから決めてください。

点灯虫とタフフレームは、標準モデルにも最初から付く

標準モデルでも省かれていない装備が2つあります。1つは「点灯虫(てんとうむし)」。ブリヂストン公式の説明では、前輪の回転を利用し、車軸に内蔵の発電機で非接触発電するハブダイナモ式のオートライトで、走行中の明るさをライト内蔵センサーが感知して自動点灯します。タイヤにローラーを押し当てる旧来のダイナモと違い、公式は「点灯時の音やペダルへの負担がほとんどありません」と説明しています。

もう1つが「タフフレーム」。公式表記はクラス27(耐荷重27kg)のリヤキャリヤに対応するフレーム、という意味です。ステップクルーズには持ち手付きのパイプキャリヤが標準で付き、これはデラックスと共通パーツ。後ろに荷物を積む前提で設計されているので、通学の部活道具や買い物カゴの増設にも耐えます。

この2つが最初から付いている意味は小さくありません。電池式ライトのように充電や電池切れを気にせず済み、無灯火で走ってしまうリスクが構造的に下がります。2026年4月1日からは自転車にも交通反則通告制度(青切符)が適用され、16歳以上の運転者が対象になりました。無灯火のような基本的な違反で止められないための装備、と捉えておくと納得しやすいはずです。

2ロックとパンクに強いタイヤは「付かない」。ここが標準モデルの割り切り

正直に書いておきます。標準のステップクルーズには、デラックスに付く「2ロック」と「パンクに強いタイヤ」の記載がありません。2ロックは後輪錠に加えてワイヤーロックが付属し、1本のキーで両方操作できる仕組み。パンクに強いタイヤはパンクプロテクターやチューブガード構造を備えたもので、いずれもデラックスとアルベルト、カジュナには基本機能として明記されています。

これが問題になるのは、駅前の長時間駐輪と、ガラス片や砂利の多い道を毎日走る場合です。前者は別途ワイヤーロックを買い足せば埋められますが、タイヤは後から強化しようとすると交換作業が必要になり、結局は上位モデルとの差額に近い出費になりかねません。

逆に、自宅の屋根付き駐輪場と職場の管理された駐輪場を往復するだけ、路面もきれいな舗装、という使い方なら、標準モデルの割り切りは合理的です。装備を足さない前提で16,000円を浮かせられるので、その分をヘルメットや保険に回すほうが安全面のリターンは大きくなります。

📋 スペックカード|ステップクルーズ(標準)
重量 22.7kg(700×45C)/21.7kg(26×1.75HE)
サイズ・対応規格 700×45C/26×1.75HE・内装3段・乗車可能最低身長149cm~/142cm~
主な装備 チェーンドライブ/点灯虫(オートライト)/タフフレーム クラス27(耐荷重27kg)/持ち手付きパイプキャリヤ/共色ドロヨケ
メーカー希望小売価格 71,800円(税抜65,273円)

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16,000円高いデラックスで、実際に何が変わるのか

16,000円高いデラックスで、実際に何が変わるのかの解説画像

カーボンベルトドライブは「注油からの解放」を買う装備

デラックスと標準の最大の違いは駆動方式です。デラックスはカーボンベルトドライブを採用しており、公式の説明は「サビない。外れない。注油いらず。チェーンに比べお手入れの手間が少ない」。金属チェーンのように油を差す必要がなく、裾が汚れず、雨で錆びて音が出ることもありません。

ここが16,000円の差額の中心です。チェーン車を6年乗ると、注油・張り調整・場合によっては交換が発生します。ベルトはその手間がほぼ消える一方、切れたときはチェーンのように部分修理ができず、専用部品と作業が必要になります。また、ベルトドライブはフレーム構造上、後輪の脱着に手順が増えるため、自分でパンク修理まで済ませたい人には作業のハードルが少し上がります。

実は、この記事で扱う範囲でいちばん効いてくる差は重量でも価格でもなく、この「手入れの頻度」です。自転車を降りる理由として多いのは、壊れたからではなく面倒になったから。屋外保管で週5日乗るなら、ベルトドライブは差額以上の意味を持ちます。逆に屋内保管で月に数回なら、標準モデルのチェーンでも扱いに困りません。

ステンレスパーツと2ロック、そしてパンクに強いタイヤ

デラックスは「サビにくいステンレスパーツを多用した上位モデル」と位置づけられています。具体的にはステンレスのクルーザーハンドルと、ステンレス大型ワイヤーバスケット(幅46.5cm×奥行30.5cm×高さ17.2cm・上面)。屋外保管で真っ先に白い錆が浮くのがハンドルまわりとカゴなので、見た目の劣化が遅くなります。

加えて前述の2ロックとパンクに強いタイヤが基本機能に入ります。2ロックは後輪錠+ワイヤーロックを1本のキーで扱える構成で、「キーを2本持ち歩くのが面倒でワイヤーを使わなくなる」という、盗難対策でありがちな崩れ方を防げます。パンクに強いタイヤはパンクプロテクターとチューブガード構造で、通学路の側溝際やガラス片が多いルートで効きます。

ただし万能ではありません。ステンレスも手入れをしなければ点錆は出ますし、パンクに強いタイヤも空気圧が低いままなら、リム打ちパンクは防げません。装備で得た余裕を、月1回の空気入れとチェーン周りの目視点検で保つ——ここまでやって初めて差額が回収できます。

27×1-3/8という選択と、149cm~という前提

デラックスのタイヤサイズは27×1-3/8の1本立てで、重量21.8kg、乗車可能最低身長149cm~、シフト段数3段。標準モデルの26×1.75HE(21.7kg・142cm~)と比べると重量差はわずか0.1kgですが、対応する身長の下限が7cm上がります。

27×1-3/8は日本のシティサイクルで長く使われてきた規格で、タイヤやチューブが自転車店・ホームセンターのどちらでも手に入りやすいのが利点です。ホイールが大きいぶん巡航は安定し、片道が長い通学に向きます。反面、身長が150cm前後の人が乗ると、停車時につま先立ちになりやすいので、必ずまたいで確認してください。

デラックスも標準モデルと同じく、フロント・リヤともチャイルドシートは装着できません。「ベルトドライブで丈夫そうだから子ども乗せにも使えるのでは」と考えてしまいがちですが、公式に装着不可と明記されている以上、ここは検討の余地がありません。子ども乗せが前提なら、別カテゴリーの子ども乗せ自転車を見るのが正解です。

📊 スペック比較|ステップクルーズ3タイプ(ブリヂストン公式値より・自転車の教科書調べ)
項目 ステップクルーズ ステップクルーズ デラックス ステップクルーズ e
重量 22.7kg/21.7kg 21.8kg 27.1kg
タイヤ・最低身長 700×45C/149cm~
26×1.75HE/142cm~
27×1-3/8/149cm~ 26×1.75HE/144cm~
駆動・変速 チェーン/3段 カーボンベルト/3段 DUAL DRIVE+カーボンベルト/3段
2ロック・強化タイヤ 記載なし 2ロック/パンクに強いタイヤ 公式記載は基本機能欄を要確認
メーカー希望小売価格 71,800円 87,800円 175,000円

電動を選ぶなら、ステップクルーズ eのどこを見ればいいのか

「走りながら自動充電」は、3つの場面で働く

ステップクルーズ eの中身はブリヂストン独自のDUAL DRIVE(両輪駆動)です。公式の説明は「前輪にモーターを設置。前輪はモーターの力、後輪は人の力が働くタイプ」。前後で役割を分けている点が、後輪をチェーンで駆動する一般的な電動アシスト自転車との違いです。

自動充電が働く場面も公式に明示されています。左ブレーキをかけた時、ペダルを停止した場合、そして下り坂でペダル停止時の速度または左ブレーキレバーを離した時の速度を上回る場合の3つ。つまり、信号の多い街中や坂の下りでエネルギーを拾い直す仕組みで、コンセントに挿す回数そのものを減らせます。

デメリットも押さえておきます。前輪にモーターがあるぶん、前側が重く、押し歩きや輪行のような「持ち上げる」動作は一般的な自転車より負担が大きくなります。また回生は走り方に左右されるため、平坦な直線を一定速度で走り続ける使い方では、カタログ的な恩恵は小さくなります。坂と信号が多い街ほど向いている、と考えてください。

200km・105km・62kmという3つの数字の読み方

ステップクルーズ eの1充電あたり走行距離目安は、エコモードで200km、オートモードで105km、パワーモードで62km。バッテリーはリチウムイオンバッテリーB310で、13.2Ah相当+走りながら自動充電(36.3V×9.2Ah=333Wh)、充電時間は約3時間30分です。

重要なのは測定条件で、公式は「1充電当たりの走行距離目安については、JIS D9115のB法にて測定」と注記しています。業界統一基準の標準パターンで測った値であり、実際の走行距離は体重・荷物・坂の量・気温・空気圧で変わります。カタログ値をそのまま毎日の走行距離で割って「充電は月1回で済む」と計算すると、ほぼ確実に足りません。

現実的な見方としては、モードの選択で倍以上変わる点を利用するのが賢い使い方です。平坦な往路はエコ、荷物が増える復路や坂の区間だけパワー、といった切り替えで、充電の間隔は自分でコントロールできます。エコモードのまま坂を登ろうとして足が回らないなら、それは電動の使い方を損しているサインです。

27.1kgをどう受け止めるか——重さは消えない

ステップクルーズ eの車体重量は27.1kg。標準モデルの26×1.75HE(21.7kg)との差は5.4kgです。走り出してしまえばアシストが効くので重さは問題になりませんが、重さが消えない場面が3つあります。

1つ目は、駐輪場のラック。2段式ラックの上段に持ち上げる必要がある駐輪場では、27.1kgは毎日の負担になります。2つ目は、バッテリー切れ。アシストが切れた状態の電動アシスト自転車は、単に重い自転車です。3つ目は、玄関前の段差や坂の押し歩き。いずれも「買う前に自分の駐輪環境を確認する」だけで回避できます。

対策としては、集合住宅なら契約前に駐輪場の形式(平置きか2段式か、電動アシスト車の可否)を確認すること。職場や学校の駐輪場も同様です。フレームはアルミフレームで、公式は「10万回のJIS耐久疲労テストをクリアした安全設計」と説明しており、車体の丈夫さ自体は通学の6年使用を想定した水準にあります。

リヤチャイルドシートを付けられるのは、3タイプのうちeだけ

ここは見落とされやすいポイントです。非電動のステップクルーズとデラックスは、公式の備考に「フロントチャイルドシートおよび、リヤチャイルドシートは装着できません」と明記されています。一方、ステップクルーズ eはパイプキャリヤが「リヤチャイルドシートも取付け可能なリヤキャリヤ」とされ、公式サイトにも「チャイルドシート装着には条件があります」という案内が付いています。

つまり、将来的に後ろに子どもを乗せる可能性があるなら、同じシリーズでも選べるのはeだけということになります。ただし「条件あり」の中身は対象年齢・体重・対応するシート型番によって決まるため、メーカーの案内と販売店で必ず確認してください。ここを自己判断で進めるのは危険です。

なお、eには「押さずにON」という機能も入っています。前輪が少し動けば電源が入る仕組みで、スイッチを押すひと手間が省けます。小さな違いですが、子どもや荷物を抱えたまま乗り出す場面では実用的な差になります。

🚲 おすすめポイント

ステップクルーズ eが向くのは「坂が多い」「信号が多い」「片道が長い」の3条件のどれかに当てはまる人です。DUAL DRIVEの自動充電は左ブレーキ・ペダル停止・下りで働くため、止まったり下ったりする回数が多いほど恩恵が出ます。逆に平坦な直線を片道2〜3km走るだけなら、71,800円の標準モデルで足ります。

電動アシスト車全体の選び方や、街乗り向けのデザイン重視モデルを横並びで見たい場合は、こちらも参考になります。

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身長142cm・144cm・149cmで、選べる車種が変わる

「乗車可能最低身長」は、またげるかどうかの数字ではない

ブリヂストンが公表している「乗車可能最低身長」は、サドルを最も低くした状態で安全に乗り降りし、停車時に足を着いて車体を支えられる身長の下限です。ステップクルーズは26×1.75HEが142cm~、700×45Cが149cm~、デラックスが149cm~、eが144cm~。同じシリーズでも7cmの幅があります。

この数字を「またげれば大丈夫」と読み替えると失敗します。停車時にサドルから腰を前に落として足を着く乗り方ができるか、信号待ちでふらつかないか、荷物を積んだ状態で支えられるか——実際に必要なのはそこです。特にカゴに荷物を入れると、車体の重心が前上がりになって支えにくくなります。

逆に、下限より大きく上回る身長の人も注意が必要です。サドルを上げきっても脚が窮屈なら、膝に負担が出ます。ステップクルーズはスポーツ車のようなサイズ展開ではないので、身長180cm前後の人はサドル位置を店で調整してもらったうえで判断してください。

失敗パターン①:見た目で700×45Cを選び、毎日つま先立ちになる

起きやすい失敗の1つ目が、サイズ選びです。店頭で700×45Cのほうが車輪が大きくスポーティに見えるため、身長145cm前後の人がそちらを選んでしまうケース。700×45Cの乗車可能最低身長は149cm~なので、下限を下回ります。

結果として、停車のたびにつま先立ちになり、荷物を積んだ状態で片足を着くと車体が傾く。怖くて乗らなくなり、数か月で使わなくなる——という流れです。原因は単純で、公式のスペック表を見ずに見た目だけで決めたこと。対策も単純で、身長が下限+5cm以内なら、必ずまたいで両足の着き方を確認することです。

同じ理由で、通販だけで決めるのはおすすめしません。26×1.75HEなら142cm~と下限が低く、身長145cm前後でも選択肢に入ります。同じ価格の71,800円で選べるのですから、サイズで無理をする理由はありません。

成長期の子どもに買うなら、下限より「3年後」で決める

中学入学時に買った自転車を高校まで使う、という前提で選ぶ家庭は多いはずです。このとき下限ぎりぎりのサイズを選ぶと、2〜3年でサドルを上げきってしまい、窮屈な姿勢で乗り続けることになります。

考え方としては、購入時点の身長で26×1.75HE(142cm~)が下限ぎりぎりでも、3年後に700×45Cや27インチ車のほうが合う見込みなら、サドルの調整幅を店で確認したうえで選ぶ。もしくは、そもそも通学で6年使う前提なら、ベルトドライブと2ロックが標準のデラックスやアルベルト系を検討する、という判断になります。

もうひとつ、校則の確認も忘れないでください。学校によって指定サイズ、カゴの形状、ライトの種類に条件があることがあります。買ってから「規定外でした」となると、返品が効かないケースもあります。

⚠️ 購入前にチェック

①身長が乗車可能最低身長の下限+5cm以内なら、必ず実車にまたがる
②駐輪場が2段式ラックかどうかを先に確認する(特にステップクルーズ e)
③子ども乗せ前提ならステップクルーズとデラックスは対象外(公式に装着不可と明記)
④通学用は学校の指定条件を先に確認する

アルベルト・カジュナと並べると、立ち位置がはっきりする

18.9kgのアルベルトとの2.8kg差は、どこから来るのか

ブリヂストンの通学・通勤向けで最も名前が通っているのがアルベルトです。メーカー希望小売価格92,800円(税抜84,364円)で、L型26インチが18.9kg、L型27インチが19.5kg、S型26インチが19.0kg、S型27インチが19.6kg。ステップクルーズの26×1.75HE(21.7kg)と比べると、最軽量構成で2.8kgの差があります。

この差はフレーム素材が主因です。アルベルトはアルミフレーム(10万回のJIS耐久疲労テストをクリアした安全設計)を採用しているのに対し、非電動のステップクルーズは公式にアルミの表記がありません。加えてアルベルトは頑丈ホイール(サビに強いステンレスリムと標準より太いステンレス強化スポーク)を備え、長距離通学を想定した構成になっています。

では軽いアルベルトが常に上位かというと、そうとも限りません。アルベルトは27×1-3/8WOと26×1-3/8WOのシティサイクル規格で、見た目も通学車然としています。ステップクルーズはクルーザーハンドルと太めのタイヤで、私服でも成立するデザイン。「6年間の通学を最優先」ならアルベルト、「通学も通勤も買い物も1台で」ならステップクルーズ、という住み分けです。

3段と5段——変速段数の差が効く場面、効かない場面

もう1つの違いが変速段数です。ステップクルーズは3タイプとも内装3段、アルベルトとアルベルト ロイヤルは5段。段数が多いほうが、坂やスピード域に合わせて細かく合わせられます。

ただし段数の差が効くのは、勾配のある通学路を毎日走る場合と、片道が10kmを超えるような長距離の場合です。平坦な市街地を片道3〜5km走るだけなら、3段でも足りないと感じる場面はほとんどありません。段数を増やすより、空気圧を適正に保つほうが軽さへの体感効果は大きい、というのが実務的な感覚です。

注意点として、内装変速は停車中でも変速できる代わりに、ペダルを踏み込んだままの変速を繰り返すと内部に負担がかかります。交差点で止まる直前に軽いギアへ落としておく癖をつけると、発進が楽になり、機構も長持ちします。

カジュナとの差は「装備の密度」と「バスケットの形」

カジュナはステップクルーズと同じ街乗り系で、ベーシックラインとスイートラインの2系統。価格はデラックス(ベルト)が89,800円(税抜81,636円)、デラックス(チェーン)が81,800円(税抜74,364円)、スタンダード(チェーン)が72,800円(税抜66,182円)。重量はデラックス(ベルト)27インチで22.9kg、スタンダード26インチで21.2kgです。

装備面では、カジュナはスタンダードを含めてフローティングベルトドライブ・パンクに強いタイヤ・2ロック・ソーラーテール(停止後も約1分間点滅)が基本機能に並びます。バスケットはデラックスが幅46.5cm×奥行31.6cm×高さ19.6cm(上面)、スタンダードが幅38.8cm×奥行29.9cm×高さ22.7cm(上面)で、ステップクルーズのワイド形状とは形が違います。

整理すると、装備の数で選ぶならカジュナやアルベルト、姿勢とデザインで選ぶならステップクルーズ。そして「ベルトドライブと2ロックはほしいがステップクルーズの見た目が好き」という人のために用意されているのが、87,800円のデラックスです。ここまで並べると、価格差の意味が腑に落ちるはずです。

🎯 目的別おすすめ(ブリヂストン公式スペックより・自転車の教科書調べ)
目的・シーン おすすめの選択 メーカー希望小売価格
平坦な市街地・片道3km前後 ステップクルーズ 26×1.75HE(21.7kg・142cm~) 71,800円
屋外保管・週5日・手入れを減らしたい ステップクルーズ デラックス(カーボンベルト・2ロック) 87,800円
坂が多い・片道7km以上 ステップクルーズ e(27.1kg・144cm~) 175,000円
6年間の通学を最優先 アルベルト(18.9〜19.6kg・5段・アルミフレーム) 92,800円

同じブリヂストンでも、スポーツ寄りの通学車を探しているならクロスバイク系の選択肢もあります。

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買った後に効いてくる、補償・保証・2026年の新ルール

失敗パターン②:20日を過ぎて登録し、3年間盗難補償が使えない

ステップクルーズは3タイプとも「安全・環境基準適合車」「3年間盗難補償」の対象です。ここで起きやすい失敗が、登録を後回しにすることです。ブリヂストン公式の案内では、3年間盗難補償は自転車をお買い上げ後20日以内を目途に購入者オンライン登録を行うことが条件で、補償期間は購入日より3年間。申請は盗難日より60日以内とされています。

「買ったときに紙をもらった気がするけど、どこかにやった」という状態のまま数か月が過ぎ、いざ盗まれてから調べて登録していなかったと気づく——これが典型です。対策は、購入した日のうちにスマートフォンから購入者オンライン登録を済ませること。レシートと車体番号を撮影しておくと、後の手続きが早くなります。

補償内容も理解しておきましょう。自己負担額は自転車が3,300円(税抜3,000円)、電動アシスト自転車はメーカー希望小売価格の30%です。つまり全額が戻る制度ではありません。あわせて、防犯登録は「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」(平成6年6月施行)により義務づけられています。購入店でそのまま済ませるのが確実です。

DUAL DRIVEバッテリー5年保証は「49%」が判定ライン

ステップクルーズ eを選ぶ場合、もう1つ押さえておきたいのがバッテリー保証です。ブリヂストンのDUAL DRIVEバッテリー5年保証は、対象がバッテリー型番B310を搭載した車両。基本保証2年間に、購入後20日以内のオンライン登録で延長保証3年間が付き、合計5年間になります。ここでも期限は20日です。

保証対象となる「著しい劣化」の基準も公表されています。3年以内かつ充電回数700サイクル以下で初期容量49%以下、または5年以内かつ充電回数800サイクル以下で初期容量49%以下。裏を返せば、容量が半分近くまで落ちていなければ劣化としては扱われない、ということでもあります。

対象外の条件も確認しておきましょう。バッテリー単体購入、B310以外を搭載した車両、購入後のバッテリー交換時に追加購入したバッテリー、海外使用、使用者の不注意・改造・定期点検未実施に起因する故障は対象外です。「定期点検未実施」が含まれている点が重要で、保証を生かすには販売店での点検を受け続ける必要があります。

2026年4月の青切符と、BAAマークという安全の目印

車体選びと同じくらい、乗り方のルールも変わりました。警察庁の自転車ポータルサイトによると、2026年(令和8年)4月1日から自転車にも交通反則通告制度(青切符)が適用され、対象は16歳以上の自転車運転者。16歳未満は指導警告が基本とされています。高校生が通学に使うなら、本人が制度の対象になることを前提に準備する必要があります。

装備面では、点灯虫のようなオートライトが最初から付いている車体は、無灯火を構造的に避けられる点で有利です。加えて、ステップクルーズが表示している「安全・環境基準適合車」は、一般社団法人自転車協会が定める自転車安全基準に適合した自転車に貼られるBAAマークのこと。公式サイトによれば、2026年3月末現在で約4,900万台に貼られており、2026年5月に閣議決定された第3次自転車活用推進計画では、2030年に普及率50%という目標が掲げられています。

もっとも、マークがあっても整備を怠れば安全は保てません。ブレーキの効きとタイヤの空気圧は、月1回は自分で確認する習慣をつけてください。ブレーキの当たり調整やワイヤーの張り替えなど、効きに直結する作業に不安があるときは、自分でいじらず自転車店に持ち込むのが結果的に早く、安全です。

Q ステップクルーズは通販で買っても大丈夫ですか?
A サイズ選びと防犯登録、そして購入後20日以内の登録手続きを自分で確実にこなせるかで判断してください。乗車可能最低身長の下限に近い人は、またいで確認できる実店舗が安全です。なお、ブリヂストン公式オンラインストアで購入した場合も、商品の受け取りは認定販売店「ウケトリメンテショップ」で行う仕組みになっています。

盗難対策そのものを見直したい場合は、鍵の選び方をまとめた記事も参考にしてください。

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まとめ|ステップクルーズは3択、決め手は距離と坂と手入れ

🚲 この記事の結論

ステップクルーズは71,800円の標準、87,800円のデラックス、175,000円のeの3択です。通勤距離と坂の量、手入れに割ける手間の3点で絞り込みましょう。

✅ 要点チェック
  • ✔ 駆動方式で決める:屋外保管ならベルトが有利
  • ✔ 身長の下限を守る:142cm~/144cm~/149cm~
  • ✔ 坂と信号の数で電動を判断:多いほどeが効く
  • ✔ 子ども乗せは非電動が対象外:公式が装着不可と明記
  • ✔ 購入後20日が期限:盗難補償とバッテリー保証の登録

最初の一歩としておすすめしたいのは、自宅と職場(学校)の駐輪場の形式を確認することです。2段式ラックの上段しか空いていないなら、27.1kgのステップクルーズ eは毎日の負担になりますし、屋根がない屋外駐輪なら、ステンレスパーツとカーボンベルトドライブを備えたデラックスの16,000円差が意味を持ちます。車体を見に行く前に、この2か所を写真に撮っておくと、店頭での相談が一気に具体的になります。

そのうえで店員に聞く一言は、「これは何年モデルですか」と「乗車可能最低身長の下限に対して、自分の身長で両足の着き方は大丈夫ですか」の2つで十分です。車種略号と実車での足着き、この2点さえ押さえれば、ステップクルーズ選びで大きく外すことはありません。あとは月1回の空気入れとブレーキの確認を続けるだけで、6年使える1台になります。

※価格・仕様・補償条件は2026年9月時点でブリヂストンサイクル公式サイトに掲載されている内容にもとづきます。年式変更や制度改定があるため、購入前にブリヂストンサイクル公式サイト、各種補償制度のページ、警察庁の自転車ポータルサイトで最新情報をご確認ください。

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自転車の教科書編集部です。テーマに関する基礎知識や選び方を、公式情報など確認できる情報をもとに編集しています。掲載後も定期的に見直し、変更があれば更新します。

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